色鉛筆グラデーションの塗り方のコツ

混色させながらグラデーションをつけるには?


グラデーションの塗り方(単色編)では
1本の色鉛筆でグラデーションをつける方法
を説明しました

 

これから紹介するのは
2本以上の色鉛筆を使って
グラデーションをつける方法です

 

色の塗り方は
グラデーションの塗り方(単色編)が基本です

 

 

2本以上の色鉛筆を使う場合は
混色しながら徐々に色を変化させていきます

 

そのため、色の塗り方だけでなく
色の選び方や色を塗る順番も重要になります

 

 

それでは、具体的な方法を説明していきます

@明暗や濃淡を変化させたグラデーション

こちらの写真は明暗や濃淡を変化させた
グラデーションです

 

左右のグラデーションは似ていますが
左側は1本の色鉛筆で塗ったものです
右側は3本の色鉛筆を使っています

 

3本使った方が色の変化が滑らかで
柔らかなグラデーションになっています

 

 

このようなグラデーションを作るには
これから説明する色の選び方
次に説明する色の塗り方が重要です

 

 

色の選び方

 

使いやすい色鉛筆の分類方法
で紹介した色のグループを使います

 

今回は、赤や緑や青のように
濃い色や薄い色などの種類が
たくさんありそうな色を選んでみて下さい

 

 

それでは、赤のグラデーションを塗る方法を
色鉛筆を選ぶところから説明していきます

 

 

まずは色鉛筆の色みの違いについて
おさらいです

 

赤に分類した色鉛筆には微妙な色みの違い
「赤紫に近い赤」(左5色)
「赤」(中央3色)
「橙に近い赤」(右3色)
がありました

 

 

さらに、明るさ(明度)と彩度(鮮やかさ)の違い
「純色」
「薄い色・明るい色」
「暗い色・濃い色」
「くすんだ色」
に分けることができました

 

 

これをもとにした色の選び方のポイントです

 

 

私が赤のグラデーションを作るのに選んだのが
こちらのの3色です

 

「赤紫に近い赤」や「橙に近い赤」
の色を組み合わせても問題はありませんが
色みの差を少なくした方が
きれいなグラデーションにしやすいです

 

 

しかし、それよりもっと重要なのは
明暗や濃淡を徐々に変化させられる色
を選ぶことです

 

 

一番簡単な方法は、右の図ののように
「薄い色・明るい色」「純色」「濃い色・暗い色」
に分類された色の中から
それぞれ1色ずつ選ぶことです

 

 

このようにして選んだ色鉛筆は必ず
「薄い色・明るい色」→「純色」→「濃い色・暗い色」
の順に色が暗くなるため
明暗のグラデーションの色を選択できるからです

 

 

 

色の塗り方

 

それでは、選んだ色鉛筆を使って
グラデーションをつけてみましょう

 

色の塗り方はグラデーションの塗り方(単色編)
が基本になっています

 

 

≪実際の見本と塗り方≫

 

1.薄い色・明るい色の色鉛筆
  グラデーションを作って下さい

 

2.1のグラデーションの上から
  純色の色鉛筆でグラデーションを重ねます
 (1より短いグラデーションで、1の色を残して下さい)

 

3.さらに、1と2のグラデーションの上に
  暗い色・濃い色の色鉛筆でグラデーションを重ねます
 (2より短いグラデーションで、1と2の色を残すようにします)

 

 

1〜3を順番に塗り重ねたグラデーションがコチラです

 

最後に、色のムラがなくなるように整えれば
赤のグラデーションが完成です

 

 

こちらは同様にして塗った青のグラデーションです

 

 

「純色」の色鉛筆は使っていませんが
「薄い青」→「明るい青」→「暗い青」の色を選び
この順番で徐々に色を暗くしていきます

 

薄い青のグラデーション
明るい青のグラデーション
濃い青のグラデーション

 

これら3本のグラデーションを合わせると
このようなグラデーションが出来上がります

 

 

2本以上の色鉛筆を混色してつくるグラデーションは
色の選び方色の重ね方さえわかれば
いろんな応用ができます

 

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A色相を変化させたグラデーション

グラデーションの応用編として
色相を変化させたグラデーションの方法を紹介します

 

 

色の選び方

 

色の明暗や濃淡を変化させる時は
同系色の色鉛筆の中から
明るさや濃さの違う色を選びました

 

 

色相を変化させる場合は、色相環の色
赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫→紫→赤紫(→赤)
の色の流れを意識すると
きれいなグラデーションになりやすいです

 

 

選ぶ色の明るさや鮮やかさは
統一させる方が簡単です
明るい色を選ぶと、パステル調の柔らかい色となり
純色を選ぶと、派手な印象となります

 

 

少し難しいですが
色相と明暗を一緒に変化させたグラデーション
も作ることができます

 

その場合、選ぶ色鉛筆の色は
色みも明暗も一緒に変化する色を選ばないと
グラデーションにならなくなるので注意が必要です

 

 

 

グラデーションは色数でも印象が変わります

 

例えば、赤〜黄色のグラデーションの場合
赤・黄色の2色を使うのと
赤・橙・黄の3色を使うのとでは
印象が大きく変わります

 

 

また、赤〜緑のグラデーションを作る場合は
赤のすぐ隣に緑は来ません

 

赤と緑の間には橙や黄や黄緑が入るので
色の選び方には注意が必要です

 

 

 

今回の最大のポイントは
色の変化のルールを守りながら色を選ぶことです

 

色の塗り方や色の重ね方は
@明暗や濃淡を変化させるグラデーション
と同じ方法でできます

 

 

 

色の塗り方

 


黄色〜青緑のグラデーションの塗り方です

 

使った色は「黄」「黄緑」「緑」「青緑」の4色です
緑や青緑をやや暗めの色鉛筆を使うことで
色相と明暗を一緒に変化させたグラデーション
に仕上がります

 

色の塗る順番は
「薄い→濃い」「明るい→暗い」の順番が基本です

 

1.黄色のグラデーションを塗る
2.1を残すようにして、黄緑でグラデーションを塗る
3.2を残すようにして、緑のグラデーションを塗る
4.3を残すようにして、青緑のグラデーションを塗る

 

 

1〜4の順番でグラデーションを重ねて塗り
色のムラや色のバランスを整えたものがこちらです

 

色相のグラデーションは色のバランスもあるので
あらかじめ、どこらへんにどの色がくるのか
大まかに決めておいた方が楽です

 

 

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